TC Electronic – TonePrint Editor

TC Electronic のコンパクトエフェクターの機能として TonePrint というのがあります。
これはエフェクトパラメータをダウンロードして好きなセッティングに差し替えることができるという機能で、アーティストがチューンしたエフェクトを手軽に使うことができます。

以前はメーカーなどが作ったパッチを使うことしかできなかったのですが、2013年4月頃に自分でセッティングを調節してオリジナルのパッチを作るためのソフト「TonePrint Editor」が無償公開されました。

TonePrint Editor

http://tcgroup-japan.com/TCE/TonePrint_Editor/

写真は手持ちのデジタルディレイ Flashback を接続した時のものです。
「Delay」「Feedback」ノブの機能の割り当てを変更したり、ノブを回した時のパラメータの範囲やカーブを調整出来ます。

ディレイでありながらさりげなくコーラスのパラメータがあるので TonePrint を使うとコーラスエフェクターとして機能させることもできます。

また、Flashback に関して言えば4つあるノブの内割り当てができるのは2つのノブだけで、「FX LEVEL」ノブを変更することはできないようです。ここにミックス量を割り当てられたら便利だと思うのでちょっと残念です。

とはいえディレイのような複雑なエフェクトをコンピュータから自分好みに設定できるというメリットはかなり大きいです。
このソフトウェアがなければ TonePrint 機能は不要と思っていたくらいですが、自作可能になったことでずっと魅力的なものになりました。
TonePrint シリーズ発売と同時に同梱しておけばもっと大きな評判になっていたのではないでしょうか。

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BOSS Equalizer GE-7 7バンド・イコライザー

ge-7

9V で動作するコンパクトタイプのグラフィックイコライザーは案外種類が少なく、こちらの BOSS GE-7 か MXR のM109 あたりが定番です。

MXR のイコライザーに関してはこちらの記事で書いたので今回は GE-7 に焦点を当てて紹介しようと思います。

M109 は 6バンドですが、GE-7 は 7バンド・イコライザーなので 6.4kHz の音域を調整出来ます。
このあたりはかなり高い音域で鋭い倍音などの成分が多く含まれています。

普段スタジオなどで置かれている Marshall JCM900 等ではギラギラとした高音域が耳に刺さるほど出てしまい、アンプ側のイコライザーだけでは抑えきれないことがあります。
そういった場合このエフェクターで 3.2kHz 〜 6.4kHz を削るとバランスの取れた音になります。

M109 に比べるとブースト・カットできる量はわずかに少ないですが、極端なセッティングをすることはまず無いので困ることはありません。

また、GE-7 は Level の調整ができるので歪み系の前につないで踏んだ時だけブーストするという使い方もできます。

私の場合あまりブースト目的で使うことはありませんが、練習時のハウリング解消や出過ぎる音域を削るために常に足元に置いておくことがほとんどです。

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テレキャスター リアピックアップ交換(STK-T3b)

bridge2

先日購入した Fender Japan TC72 Telecaster Custom のリアピックアップを交換しました。
今回用いたのは Seymour Duncan の STK-T3b ピックアップです。

tc72_pickup

見た目はシングルコイルですが、上下二段にしたスタックハムというハムバッカーです。
単体でハムキャンセルできるのでリアのみで使ってもノイズがほとんどありません。

通常のものに比べるとやや厚みがありますが、今回は無加工で取り付け出来ました。

メーカーが言うには「シングルコイルのサウンドそのままでノイズを軽減できる」らしいですが、鳴らしてみた感じではハムでもシングルでもない中間の音でした。
よく言えばノイズの少ないシングルで悪く言えば力の足りないハムバッカーのような感じです。

とはいえシングルの持つ歯切れの良さは健在なので、エフェクトに埋もれない音を狙いつつ、レコーディングにも使いやすい低ノイズのピックアップを探している人には調度良いと思います。

今回ピックアップを取り付けた TC72 ( テレキャスター・カスタム ) はフロントもハムなので結果的には 2H のレスポールのようになっています。

だからといって「最初からレスポール使ったらいいんじゃないの?」なんて無粋なことは言わないでくださいね。

 

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Fender Japan TC72 USB テレキャスター・カスタム

tc72

シングルコイルのサウンドが欲しいけど、普段使い慣れているレスポールの操作感は変えたくなかったので、フェンダー・ジャパンの TC72 ( Telecaster Custom ) をサブギターとして購入してみました。

USB (US Blonde) カラーにブラックのピックガードが映えるロック色の強い見た目が印象的です。

通常のテレキャスターと違い、フロントにはハムバッカーを搭載していて、コントロールも2ボリューム・2トーン、ピックアップセレクターの構成です。

ノブの位置やセレクターの場所などほとんどレスポールと変わらず、ある意味フェンダーらしくないモデルかもしれません。

ただレスポールと違いこちらのボディはかなり軽いです。ネックもやや太めなのでナイロンストラップなどの滑りやすいものだと、手を離した時に水平に近い状態まで落ちます。(もちろん個体差があると思います。)

私の場合リッケンバッカーの革製ストラップを使っているので多少滑りにくくなっています。

bridge

写真のギターはすでに改造済みのもので、ブリッジを 6 way の純正パーツに交換してあります。

本来は 3 way なのでオクターブチューニングは正確に合わせられません。
それこそがテレキャスターらしい音だという人の気持ちはわからなくもありませんが、バンドで合わせるときに違和感が有っては困るので買ってすぐ交換しました。

3way

もともとは上のようなブリッジがついていました。

tc72_head

ペグは GOTOH 製のものです。
割とモダンな見た目でテレキャスターらしくはないですがきちんとチューニングが合うので良いと思います。

socket

ソケットとプレートは交換しました。
元々のものはちょっとしたことで緩みやすいので、ネジで止められる ESP のものを取付けました。
長さがなく、ストレートのプラグしか刺せないジャック部分もスイッチクラフト製のロングタイプに変えたので L 字型ケーブルでも使えます。

ESP のプレートはインチ規格なので交換する場合は両方変える必要があります。

肝心のサウンドの方ですが、リアに関して言えば割とノイジーです。
ただこれはピックアップや配線が悪いわけではなく、テレキャスターである以上仕方がないものです。
ストラトであればミドルとミックスしてハムキャンセルできるのですが、フロントがハムで、シングルのリアピックアップと距離があるのでミックスさせてもリアはノイズが消えません。
その代わり歯切れのあるジャキッとしたテレキャスターらしいサウンドが出ます。

フロントのハムバッカーはかなり丸い音です。レスポールはもっとエッジがあったのですがこちらはややモコモコした印象です。
単体で使うというよりリアの硬さを和らげるような使い方になると思います。

 

追記: リアピックアップを交換しました

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ZOOM G3 Version 2.0

zoom

家で気軽に弾ける練習用のマルチエフェクターを探していて、
小柄で安価な ZOOM G3 (Version 2.0) を購入しました。

軽い気持ちで買ったものの、使ってみると思った以上の実力で正直驚いています。

このマルチエフェクターの特徴は、マルチでありながらコンパクトエフェクターを並べたような使い心地がすることです。
6つの枠があり、好きなエフェクターをそれぞれにセットしていく感覚はまるでエフェクトボードを組んでいるような感覚です。
個々のエフェクトのオン/オフもペダルで行うので、ひとつのプリセットで多彩な表現が可能です。

ペダルは3つしかありませんが、同時押しをすることで左右にスクロールし、他のエフェクトの操作もできるようになります。
それぞれのエフェクトごとに3つのツマミがあり、歪み量やトーンの調整ができます。
調整できるパラメータが3つしか無いわけではなく、ページボタンを押すことでつまみの役割が変わり、かなり多くのパラメータを調整出来ます。

この記事を書いている時点でのエフェクト総数は 116 種類で、
カテゴリーに関係なく自由な順番で配置できます。
このエフェクトの中には歪み系や空間系以外に、アンプシミュレータやノイズリダクションも含まれていて、実際のアンプに繋ぐときはシミュレータを使わずに他のエフェクトに差し替えることもできます。

アンプシミュレータはマーシャルやフェンダーなどの定番ものや、
Vox, Orange, Bogner などの有名なアンプのモデリングが搭載されています。
他のエフェクトに関しても実在のエフェクターがモデルになっている物が多く、
Dyna Comp や OD-1、Metal Zone、TS-808、RAT などがあります。

zoom_back

背面は左からギター入力、パッシブ・アクティブ切り替え(ピックアップ)、 バランスアウト、ミキサーに送る際の PRE / POST 切り替え、GROUND の CONNECT / LIST 切り替え、出力の L(ヘッドフォン兼用) と R、ペダル等の CONTROL IN、USB、電源スイッチ、DC IN です。
一応ケンジントンロック用らしき穴も開いていますが販売店への配慮でしょう。

back_2

単三電池4本、またはコンパクトエフェクターと同じ DC 9V で動作します。
AC アダプタの接続口は何故か若干奥にあり、L字型のタイプが刺さらない場合もあります。
根本から 1.5 cm くらいの長さがあれば L字型でも差し込むことはできます。
ちなみに 1 SPOT は刺さりませんでしたが 1 SPOT 専用の分岐ケーブルなら刺さりました。
一応小さな AC アダプタはついてくるので素直にそちらを使ってもいいでしょう。

音の面では歪み、アンプモデリングともにかなり質のいいエフェクトが揃っており、
ZOOM 的なあざとさはあるものの、いかにもデジタルという感じはなく、迫力のあるサウンドが楽しめます。
別途コンパクトタイプを併用する必要を感じさせないほどよくできているし、バリエーションも豊富なのでとても良いと思います。
とはいえ歪系エフェクト使用時のノイズは一般的なエフェクター並みに有り、特に小さくはありません。
ノイズリダクションを使うとかえって不自然になるので、録音時などは DAW 側でリダクションをかけることをおすすめします。

空間系もかなりの数があり、ディレイだけでも複数のモデリングが有り、専用機並みのパラメータを設定出来ます。
基本的にアンプモデリングにはリバーブがついていないので、もし使う場合は別途エフェクトとして使う必要があります。

エフェクトの選択は「▲▼」のボタンだけで、カテゴリーから選ぶ機能などがないので、長押しするか連打するしかありません。
Diezel のアンプモデリングを使いたいのであれば 58 回連打して下さい。
しかしながらそのボタンは貧弱なのでなるべく押すべきではありません。
PCと接続すればグラフィカルなエディタで編集することができるので、
基本的にはそちらを使うのが無難です。

その他欠点としてはペダルの同時押しがスクロールに割り当てられているのでエフェクトの同時 ON/ OFF ができないことと、プリセットの変更は切り替えモードにするために長押しする必要があるので咄嗟に変更できないことです。
また、オーディオインターフェース機能はありますが量子化ビット数は 16 bit なので本格的なレコーディングには向きません。
最大 6 つのエフェクトの同時使用ができますが、アンプシミュレータなどの複雑なエフェクトによっては多くの処理が必要となり、処理量上限にひっかかると4〜5個くらいしかセットできない場合があります。

多少の問題点はありますが、総評としてはライブ向きの実用的なマルチエフェクターだと思います。
操作性も抜群に良いし音も生々しい迫力があり、バリエーションも豊かです。
価格面でも一万円台前半で買えるというハイコストパフォーマンスなので、
最初の一台や、エフェクトボードの不足を補うにはもってこいの優れたエフェクターだと思います。

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